心の窓

中秋も過ぎて、秋がどんどん深まって行きます。

通りの人が増えて来ると、ああまたあの紅葉シーズンが近づいているのだな、と感じます。

 

季節によりますが、西のこの明かり取りの窓から強く日が差し込む時間があります。

ちょうど作業をしている私の手元をピンポイントで照らす瞬間があって、その僅かな時間、私はとても厳粛な気持ちになります。

今していることの全てに神様から大きなマルをもらえているような、少し不思議な感覚です。

たった今ここで手を動かしていることが、今までのことも、これからのことも、全て良しとされているような、そんな肯定感。

そのまま、そのまま進みなさい、と言われているような。

 

何とはなしにそんな前向きな気持ちになれる瞬間というのは、日々の暮らしのここかしこに訪れます。

風の匂いや、ふと仰いだ空の色や、玄関に迷い込んで来た黄色い蝶や、運転中にラジオから流れて来た曲や・・・。

本当に様々です。

ぐーんと気持ちが沈むことがあっても、そんな様々な瞬間に何か引き上げられるようなことが起きるのはありがたいな、と思います。

ほんの小さな、ささやかなことなのですが、大丈夫だよ、というメッセージが聞こえる。

 

この明かり取りの窓は、改装工事の時に少ない予算の中で最後にギリギリお願いしました。

大工さん、柱の位置を確認しながら、壁の強度も考えて出来る限り大きく開けてくれました。

この小さな枠がどれだけ大きな意味があるのか、日々過ごしながら深く実感しています。

これが無かったら、今のアトリエスペースはとても薄暗かったので。

 

光の持つ力とそこからもたらされる肯定的なイメージ。

壁と同様、心にも窓を、と常日頃思います。

そこを開けて外の景色を見ること。風が通ること。光が差し込むこと。

それだけで、私の心の在り方は随分と違うのだと思うのです。

開けたり閉めたりはしますが、いつも柔軟に、自由に。